令和の御代替りを言祝ぎ 新年への決意を申し上げます



 この一年を顧みまして、まず三十年余に亘り国家・国民統合の象徴として全身全霊で大任を果たされ、四月末限りで譲位して上皇となられました平成の天皇陛下と、その夫君をたゆみなく支えて来られた平成の皇后陛下に、あわせて心から感謝したいと存じます。
 ついで五月一日から第一二六代の皇位を継承された今上陛下が、御代替りに伴う重要な一連の儀式・行事を、新皇后陛下と共に滞りなく見事に遂行されましたことは、「令和」の理念を共有する国民の一人として恂に有り難く、あらためて慶祝の誠を捧げます。
 その前後、この「かんせいPLAZA」と「ミカド文庫」から積極的に情報の発信をすべきところ、私も道友(橋本秀雄・橋本富太郎・久禮旦雄・後藤真生)も各々に公私多忙を極めて、僅かなことしかできなかったことを、甚だ申し訳なく残念に思っております。
 とくに私事ながら、結婚して五十年目の今春、姉女房が脳梗塞で倒れ、リハビリ中に直腸癌の手術を行い、八月に退院後も毎日介護を必要としていますが、幸い近所に住む娘家族が協力してくれ、また十一月に「日本学賞」を授与され喜びを共にすることもできました。
 さて、来たる新年に取り組むべきこと多々ありますが、私自身は二千年来の皇室が今後も永続するため必要な制度改革に向けて、より多くの方々に的確な合意が形成されますよう、良識的な有志と共に微力の限りを尽くしたいと決意しております。
 そのためにも、最近まとめた「改革試案」と「世界と日本」一月六日号掲載の拙稿(一部の方には既送)を添付しますので、これに建設的な御批正を賜りたくお願い申し上げます。皇統の在り方は、千三百年前(養老四年AD七二〇)撰上された『日本書紀』にも明示されており、それらをみんなで真摯に学び直す年になればと念じています。
                        (令和元年十二月二十九日)

※「世界と日本」一月六日号は、次の投稿に添付しております。

添付資料

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