本書初版の刊行は平成10年。あれから20年経って、高橋紘氏が序章で警告した「皇位継承の危機」は、残念ながら増々深刻化している。また現在、約200年ぶりの“譲位”による皇位継承がどのように行われるかは重大な関心事であり、「皇位継承」の来歴を解明し、問題点を指摘した本書の増刷を望む声が高まってきた。
本書は、この機会に、平成10年以来の「皇位継承」問題をめぐる動向と、昨年成立した「皇室典範特例法」および来年の“高齢譲位”に伴う儀式と将来への展望を書き加えた増補改訂版として刊行されたものである。(「増補改訂版に寄せて」から抜粋)