日本のソフトパワー/第10回 なぜ人は着る物で「よそおう」のか
四月五日(日)、東京のNHKホールで全日本きものコンサルタント協会主催の「全日本きもの装いコンテスト」を、審査員席から拝見した。各地区大会で選び抜かれた着装の達人たちは、外見だけでなく内面も凛として美しい。この機会に、人[…]
所と仲間三名が執筆した短い論文・評論を転載し、また近刊の良書などを紹介します。
四月五日(日)、東京のNHKホールで全日本きものコンサルタント協会主催の「全日本きもの装いコンテスト」を、審査員席から拝見した。各地区大会で選び抜かれた着装の達人たちは、外見だけでなく内面も凛として美しい。この機会に、人[…]
童歌「通りゃんせ」 三年前から住んでいる小田原の国こうづ府津に「菅原神社」がある。ここは童わらべうた歌「通りゃんせ」の発祥地といわれる。外見は田舎の鎮守社と異らないが、初詣・天神祭(毎月二十五日)・春秋例祭・七五三にも、[…]
皇室の多彩な正月行事の掉尾を飾る「新年歌会始の儀」が十四日に行なわれ、その模様をNHKテレビにより視聴させて頂いた。何かと慌ただしい現代にも、ゆったりとした雅な和歌(やまとうた)の伝統文化が、こういう公的行事として宮中に[…]
明治以降の移り変わり 日本のソフト・パワーの中核をなす一般国民の教育力は、国際的に見ても極めて高い。ただ、それを可能にする学校の在り方、とくに教科書の作り方や教え方など、常に改善を要する。また、それに国や自治体がどう関わ[…]
全六十巻の編年記録 宮内庁(書陵部編集課)で平成二年(一九九〇年)から編纂を進めてきた『昭和天皇実録』が完成して、本年八月二十一日、今上陛下のもとに奉呈された。全六十巻(他に目次・凡例一巻)一万二千頁強(九七二万字超)に[…]
深谷市で藍玉と養蚕を営んできた渋沢栄一(一八四〇年生まれ)と、その妻の兄(儒学の師匠でもあった)の尾高惇忠(一八三〇年生まれ)である。 渋沢は慶応三年(一八六七)ヨーロッパ諸国をまわり、当時フランスもイタリアも蚕の病気で[…]
最近(五月二十七日)宮内庁から、高円宮(たかまどのみや)家の次女典子(のりこ)女王殿下(25歳)のご婚約内定が公表され、お相手の出雲大社祢宜千家国麿(せんげくにまろ)さん(40歳)とお揃いで記者会見も行われた。まことにこ[…]
伊勢の神宮と皇室の関係 昨年十月、伊勢の神宮で二十年ごとの式年遷宮が行われた。この神宮は、戦後GHQの指令に基づき、一宗教法人となって久しい。 とはいえ、神宮の主祭神は天照大神であり、この大神は皇室の祖先神(皇祖神)にほ[…]
氏名と番号の長所と短所 人間、とりわけ日本人は、ほとんど誰でも氏と名を持っている。その氏は、本来広義の血縁的な氏族集団名であったが、今では家系別の家名( 苗み ょう字じ )にほかならない。また名は、個人の呼称であり、多く[…]